今年は例年と違った桜の季節になりました。
先日の休日に奥さんと二人で近くの神社の枝垂れ桜を見に出かけました。
例年であれば、この町も外国人観光客で賑やかですが、今年は日本語以外の言葉は全く聞こえてきません。
それに、なんといっても人影が少ないことにびっくりしました。
この枝垂れ桜が咲くころには、多くの人がこの神社を訪れるのですが、今年は十数人の見物客がいる程度です。
世の中は昨年の桜の季節は大きく違っていますが、桜の花は昨年と変わりなく咲いています。
いつもより、満開になるのが少し早かったくらいで、美しい花のたたずまいはいつもと一緒です。
庭を見渡せる縁側に座ると、空気はまだ少し肌寒いですが、降り注ぐ日の光が暖かくほっとした気分になれます。
この町も多くの外国人観光客で、経済的には潤ってきましたが、そうなる以前は日本人観光客が多く訪れていたことを思うと、
少し前の町の姿に戻っただけなのかもしれません。
もちろん、観光を仕事している人達には、経済的な打撃は図り知れないものがあると思うと気の毒ですが、
すべてを経済で考えることはある意味とても危険なことかもしれません。
昔の姿に回帰することには進歩はないかもしれませんが、今回の感染症を期に一度立ち止まって考えてみる時間をくれたのかも知れません。
そんなことを考えながら、美しい枝垂れ桜を眺めていると、人の力ではどうにもならない時間の流れの偉大さを改めて感じました。
さて、来年はどんな気持ちでこの桜を眺めていることでしょうか。
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